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蜂窩織炎って?ただの打撲だと放っておいてはダメです!

2017/11/23

蜂窩織炎って?ただの打撲だと放っておいてはダメです!

ケガスポーツ交通事故でのお悩みの人

川俣 晃平

蜂窩織炎(ほうかしきえん)(蜂巣炎とも言う)は、毛穴や傷口から細菌が侵入して、皮膚の深い組織が炎症をおこす感染症です。

広い範囲に、赤み・痛み・腫れがみられ、38度以上の高熱がでることがあります。炎症がおきた組織を見ると蜂の巣の仕切りのように見えることから、その名前がつけられています。症状は全身に起こりますが、特に膝から下によく起こります。

皮膚炎だからとあまく見てはいけません。突然、重症化して緊急入院する人がいます。今回では、蜂窩織炎の原因と症状を解説しています。

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蜂窩織炎は体のどこでもおきる

人間の皮膚は、表面の部分から順に表皮・真皮・皮下脂肪という3つの層から成り立っています。蜂窩織炎は、いちばん外側の表皮にある、毛穴・汗腺・傷口・やけど・乾燥肌・床ずれ・水虫・湿疹などから細菌が侵入し、真皮や皮下脂肪に到達して炎症・化膿を起こします。

蜂窩織炎は、体のどの部分にも発症しますが、特にかかりやすいのは膝の下です。蜂窩織炎のような皮膚の感染症には種類が多くあり、感染した体の部位・皮膚の深さ、細菌の種類などによって様々な病気の呼び方に変わります。

 

前触れがなく進行が早いです!

蜂窩織炎を引き起こす細菌は数多くありますが、おもに黄色ブドウ球菌とレンサ球菌によって感染します。これらの細菌は、普通なら皮膚の表皮でバリアされるものですが、糖尿病などによって免疫力、抵抗力が低下していると、蜂窩織炎を発症しやすくなります。

また、普段から血行がよくない、手足がむくむといった人も感染するリスクが高いといわれています。それは、血行不良があると傷ができやすくなり、むくみがあるとリンパ液の流れが悪く、細菌が増殖しやすいためです。

蜂窩織炎は、はじめ皮膚の赤み、腫れや痛みから始まります。前触れなく発症したり、進行が早いこともあります。

 

症状

「虫に刺されかな」と思っていると、いきなり足が太くなり、あっというまに足全体が赤く腫れ上がり、自分の足が「ゾウの足にでもなった」感覚に襲われます。

感染した皮膚は熱をもち、オレンジの皮のような皮膚の小さなくぼみや、水疱ができることがあります。そして、体調はすぐれず、次のような風邪に似た症状がみられます。

・寒気による震え
・身体全体のだるさ
・38度以上の発熱
・頭痛や吐き気
・関節の痛み
そのほか、心拍数の上昇、低血圧、錯乱状態といった深刻な症状にみまわれることもあります。40度にもなる高熱で意識が朦朧とし、救急車で搬送されて入院する人もいるくらいです。実際、一般の救急外来でもっとも多い皮膚病は蜂窩織炎といわれています。

 

治療せずにいると?

 

蜂窩織炎を治療せずに放置すると、感染した皮膚の血管が詰まり、組織に栄養が行き渡らず、皮膚の細胞は死滅します。細胞が死滅することを壊死といいます。壊死すると神経が働かなくなるため、痛みは消えて何も感じません。

やがて、壊死が進むと、血行が途絶えて免疫が働かなくなるため、皮膚の下の筋膜に沿って感染が拡がり、「壊死性筋膜炎」という病気を引き起こします。そうなると、外科手術で壊死した組織を切除する治療などが施されますが、それでも死亡率は約30%と高いです。

 

蜂窩織炎の治療法

 

蜂窩織炎の一般的な治療は抗菌薬による薬物療法です。

では、抗菌薬とはいったいどのような薬であり、何に対して効くのでしょうか?

一般的に病原体は、細菌とウイルスの2種類に分けられます。

細菌とは、肺炎球菌、ブドウ球菌、溶連菌など、その多くは語尾に「菌」とつきます。一方ウイルスは、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、RSウイルスなど、「ウイルス」という名称がついています。(一部には例外の病原菌もあります)

抗菌薬は細菌に対して有効ですが、ウイルスに対しては効果がありません。例えば、世の中で一般的にいわれる「かぜ」はウイルス感染症であり、抗菌薬を投与しても効果はなく、熱もすぐに下がりません。

一方、蜂窩織炎は前述したように細菌感染症の一種です。そのため、抗菌薬を用いた治療が有効となります。

 

入院の可能性も!

 

軽症の蜂窩織炎の場合、のみぐすりで対応が可能です。医師から特別な注意がなければ、日常生活を送りながら、悪化しないかどうか経過を観察してください。

ただし、入院治療のほうが望ましいケースがあります。下記のような場合は入院治療を検討します。

 

①発熱を伴う場合

 

②ぐったりしているなどの全身症状が強い場合

 

③症状の進行スピードが速い場合

 

④もともと他の疾患をもっており、感染が重症化するおそれがある場合

 

⑤経口薬で治療を開始したもののなかなか状態

がよくならない場合

 

⑥入院しての安静が必要な場合

 

このように、入院を検討するケースは様々であるため、受診された医療機関でご相談ください。

入院の場合は、静脈注射で抗菌薬を投与します。経口薬は消化管から吸収されて最終的に血管内に到達し、全身に行き渡ることで薬の効果が発揮されますが、内服してから効果が出るまでに時間がかかってしまいます。さらに必要な量が吸収されず、治療が不十分になる可能性があります。これに対して注射薬は直接血管内に入るため、即効性があり、より強力な治療が可能となります。

 

当院では

当院では、打撲の治療を行っております。腫れが強い患者さんには蜂窩織炎の可能性を伝え、打撲の治療の期間中で疑いがあればすぐに提携している専門機関へ紹介致します。

 

詳しくは各院にお問い合わせください。
本院(さいたま市):048‐789-7747
分院(富士見市):049‐214-0800